路線価
読み方:ろせんか
路線価とは?土地の価値を示す公的な指標
不動産の評価額を知る上で重要な指標の一つに「路線価」があります。これは、道路に面している標準的な宅地1平方メートルあたりの評価額を指し、国税庁が毎年7月に公表しています。主に、相続税や贈与税を計算する際の土地の評価額として利用されます。
路線価の役割と種類
路線価は、すべての土地の時価を個別に算出することが困難なため、税務上の評価を効率的かつ公平に行うために設けられています。
路線価には、大きく分けて以下の2種類があります。
相続税路線価: 相続税や贈与税を計算する際に用いられます。国税庁が毎年7月1日頃に、その年の1月1日時点の価格が公表されます。
固定資産税路線価: 固定資産税を計算する際に用いられます。市町村(東京23区は東京都)が決定し、3年ごとに評価替えが行われます。
一般的に「路線価」という場合、多くは相続税路線価を指します。
路線価の決め方と価格水準
路線価は、公示地価や売買実例、不動産鑑定士による鑑定評価額などを参考に、国税庁が設定します。公正性を保つため、複数の専門家の意見も考慮されます。
価格水準としては、公示地価の約80%程度を目安に設定されています。公示地価は国土交通省が発表する土地取引の目安となる価格であり、実勢価格(実際の取引価格)に近い水準とされています。そのため、路線価は実勢価格よりもやや低めに設定されていると考えて良いでしょう。