相続税の税額軽減

(そうぞくぜいのぜいがくけいげん)

相続税の税額軽減とは、発生した相続税額から一部を控除し、納税者の負担を軽減する制度を指します。(小規模宅地の特例においては評価額を下げることで税負担を軽減します。)
全て基礎控除との併用が可能です。

税額控除の代表例

①配偶者控除

相続財産が1億6,000万円以下または法定相続分以内であれば非課税となります。

②未成年者控除

(18歳ー相続時の満年齢)×10万円分が控除されます。
令和4年3月31日以前に発生した相続分は、20歳を基準とします。

③障がい者控除

⑴一般障害者の控除額:(85歳−相続開始時の満年齢)×10万円分が控除されます。

⑵特別障害者の控除額:(85歳−相続開始時の満年齢)×20万円分が控除されます。
(療育手帳重度以上、精神障害福祉手帳一級以上、身体障碍者手帳一級・二級のどれかに当てはまれば特別障がい者となります。)

④相次相続控除

一次相続から十年以内に二次相続が発生した場合に、前回の納税額の一部を、二次相続時の課税額から控除する制度を指します。同じ相続財産に対する税負担の不均衡を調整するために制定されました。

⑤贈与税額控除

贈与税と相続税の二重課税を防ぐための制度です。被相続人死亡日から7年以内に受けた贈与財産は相続財産に加算されますが、贈与税を既に納めている場合は、相続税から控除されます。

税額軽減の計算手順例

今回は、基礎控除・配偶者控除・未成年控除・小規模宅地の特例の4つを併用する場合を想定します。

(例)相続財産 :土地300㎡(時価総額8,000万円)、現預金 5,000万円
  被相続人:夫  
  相続人 :妻、子(10歳)

小規模宅地の特例により、土地の時価評価を8割減にして修正し、現預金と合わせる。

8,000万円×(1-0.8)=1,600万円
1,600万円+5,000万円=6,600万円

基礎控除額を引く

基礎控除額=3,000万円+600万円×2人=3,600万円
課税対象額=6,600万円-3,600万円=3,000万円

③法定相続額を算出する

妻:3,000万円×1/2=1,500万円
子:3,000万円×1/2=1,500万円

④仮の相続税額を算出する

妻:1,500万円× 15% -50万円 = 175万円
子:1,500万円× 15% -50万円 = 175万円

配偶者控除と未成年控除を適用する

妻:配偶者控除が適用され、非課税となります。
子:(18歳-10歳)×10万円=80万円
  175万円-80万円=95万円
よって納税額は、妻が0円、子が95万円となります。

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